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令和6(2024)年、年頭に当たって

令和6(2024)年、年頭に当たって

 令和6年、日本の元日は、能登半島地震に襲われました。大変強い地震で、大津波警報も発令され、岩手県民の皆さんの衝撃と不安も大きかったと思います。犠牲になられた方々のご冥福を祈り、被害を受けた皆様にお見舞いを申し上げます。岩手県も、救助や復旧・復興の段階に応じて、支援して参ります。

 正月2日には、羽田空港の滑走路で、空前の大事故が起きました。旅客機の乗客・乗員が全員脱出できたのは本当に良かったですが、海上保安庁の乗員が亡くなられたのは痛恨の極みでした。あってはならない大事故であり、原因究明と再発防止が求められます。

 昨年12月、JA(農協)いわてグループ及び岩手県商工会議所連合会の代表と共に、マレーシアとシンガポールを訪問し、農産物や日本酒等の物産や観光のセールスを行ってきました。岩手の物産に対する評価は大変高かったです。日本経済の低迷で、東南アジアにおける日本の存在感は低下しているのかと、行く前に思っていたのですが、さにあらず。日本食レストランが増え、日本の食材の小売も増え、日本に行く旅行者も増え、日本のマンガ・アニメもより浸透していました。日本への関心は高まり、日本の人気は上昇しています。

日本の食、日本での体験、日本の大衆文化が、評価されているというのは、日本の生活文化が評価されているということです。これは、去年、ニューヨーク・タイムズ紙が盛岡市を評価したことと似た話でありまして、岩手県として、岩手の生活文化を紹介しながら、海外からも観光に来てもらって、交流人口を拡大する、という戦略が、東南アジアにも有効なのです。

 今年の仕事始めは、久慈市営魚市場の初売りから始め、野田村、普代村、田野畑村、岩泉町を訪問・視察し、宮古市にある三陸鉄道本社で訓示を述べました。東日本大震災津波復興と、沿岸振興。また、人口の少ない町村を重視して、岩手全体で交流人口を拡大し、人口減少対策を進めます。岩手県で人口が一番少ないのは普代村ですが、若い人たちが商店街振興や新しい水産加工で活躍する姿を視察でき、頼もしかったです。人口が少ない地域は、その地域に問題があるというよりも、その地域の良さが、その地域内外にあまり知られていないことが大きな問題で、地理的な条件の不利もあり、人口が少ないという場合が多いです。今年は、人口が少ない町村に光を当てながら、岩手の良さを、より、全国や海外に発信して参ります。よろしくお願いいたします。(終)

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