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「クレイグショック」、「盛岡ショック」

2023年2月8日 ニューヨーク・タイムズ紙「2023年に行くべき52か所」に選定された盛岡市の記事を執筆されたクレイグ・モド氏が来訪し懇談

ニューヨークタイムズ紙が、今年の「行くべき52の旅行先」の二番目に、盛岡市を選びました。「なぜ旅をするのか」が今年のテーマで、一番目のロンドンは、新王即位の歴史を体験できるから。二番目は、久々のインバウンド解禁が待ちに待たれていた日本から選ぶことにしたところ、クレイグ・モドさんが書いた紹介文が、大変良いと、採用されました。

 クレイグさんは、盛岡は「歩いて回れる宝石のような街」だとして、城跡、大正時代の建物、川、わんこそば、気の利いた喫茶店などを紹介しています。

 鎌倉在住のクレイグさんは、日本の地方をたくさん歩いて、若者たちが出ていき、高齢化が進む状況に触れてきたそうです。その中で、いくつかの中規模の都市は、経済社会の強い基礎があり、住民を高めることができ、豊かで満たされていて創造的な生活が可能である、一言でいえば「健全(healthy)」な街だ、と気づいたそうなのですが、ずばぬけているのが盛岡だとのこと。若者が、気の利いた店を出すなど、活躍している。若者が戻ってくる街だ、とも述べています。それを旅人として体験することが、とても良い、と言うのです。

 クレイグさんは、盛岡は美しい、食べ物がおいしい、人々が優しくて前向き、街と自然の組み合わせが気持ちいい…と続け、この街を作ってくれてありがとう、この街を歩くことを誇りに思う、この街に癒(いや)される、とまで述べています。地域や旅に関する、一流の目利きであるクレイグさんが、盛岡をここまで絶賛してくれています。

 今回の件は、観光振興の重大事にとどまらず、「地方創生」の重大事でもあります。盛岡が、地方創生で日本一なのではないか、ということだからです。

 盛岡市の今があるのは、盛岡の人たちの努力だけではなく、盛岡に出入りする人たちのセンスと経済力によるところが大きいです。特に、岩手の盛岡以外の市町村あっての盛岡であり、今回のことは、岩手県民みんなで自慢して良いことです。盛岡がある岩手はスゴイ。大谷翔平君の出身地、岩手はスゴイというのと根は同じです。

 日本は東京一極集中で、地方は衰退するばかり、という見方を大逆転させる、今回の件。「クレイグショック」、「盛岡ショック」が日本を変えます。

(終)

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