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令和5(2023)年を振り返る

令和5(2023)年を振り返る

令和5年1月のニューヨーク・タイムズ記事。その効果で、今年の欧米から岩手県への観光客数は、コロナ前の約1.5倍に増えました。ニューヨーク・タイムズ効果を活用する県の事業が、国の「観光再始動事業」に選ばれ、東京や盛岡、世界遺産の地元で、観光誘致事業を展開しました。私も外国特派員協会記者会見など、英語での発信を強化しています。

県の令和5年度予算では、「全国トップクラスの子ども子育て支援環境」を目指し、第2子以降の3歳未満児に対する保育料無償化あるいは在宅育児支援金支給、医療費助成の高校生までの現物給付拡大、を盛り込みました。6月、「将来世代応援知事同盟」の知事サミットを盛岡市で開き、『人口戦略法案』の著者、山崎史郎氏の講演を行い、7月には、有志実行委員会による「いわて県民集会」で、子育て支援に定評がある明石市の前市長、泉房穂さんと対談しました。

6月4日、「全国植樹祭」を高田松原津波復興祈念公園で開催しました。天皇皇后両陛下をお迎えし、全国に、森林保全、林業振興、気候変動対策、東日本大震災復興を発信しました。天皇陛下の「おことば」では、震災を乗り越えて全国植樹祭が開催される意義、復興の努力への敬意、過去の開催地八幡平市での学生時代の思い出、などを述べていただきました。

新型コロナウイルス関係の様々な行動制限が無くなり、行事やイベントが、コロナ前の形で行われるようになりました。しかし、コロナ禍が経済や社会にもたらしたダメージは、県民の生活や経済に残っています。ウクライナ戦争に起因する物価高も続いており、県は補正予算を繰り返して、対策を講じました。

春の高温後の低温、夏の猛暑は、農業現場を一層厳しくしました。その中で、米の作柄はむしろ良くなり、一等米比率は9割を超える全国トップクラスでした。主要魚種の不漁が続く水産業では、養殖等の新しい漁業が成果を上げています。有害鳥獣による被害が増えていますが、今年はクマの出没が増えました。これも、県の体制と予算を拡充し、対策を強化します。

大谷翔平サンの活躍と動向に沸いた一年であり、「あまちゃん」10周年の年でもありました。すばらしい岩手県です。県民の皆様と、さらに仕事ができることを喜び、新年を迎えたいと思います。

(終)

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